コインランドリーのプロダクトアウトとマーケットインについて考える①

そもそもどんなビジネスや商売においても必ず「商品(サービス)開発」と言うのがあります。

ここで良く出てくるのが「プロダクトアウト」と「マーケットイン」という二つの言葉があります。

ものすごく簡単に言うと自分達が作りたい物やサービスを作るのが「プロダクトアウト」で消費者のニーズやマーケットに合わせて今売れてる物を作るのか「マーケットイン」です。

これだけ書くと「マーケットイン」の方が良いに決まってると思います。この二つの用語は良く正反対の意味や相反する物として語られる事が多いです。

しかしどちらも必要なのではないか?と言うのが個人的な見解です。

その時々や業種等にもよりますがそこで変わるのはバランスや比率にあるのではないかと思います。例えば「プロダクトアウト」の方が市場を作る場合が多いです。

SONYのウォークマンやAppleのiPhoneなどが代表的な例かも知れません。

AmazonやGoogleもどちらかというと「プロダクトアウト」寄りで考えて市場を作った会社ではないかと思います。

しかしもちろんプロダクトアウトだけでは成立しません。どんな商品サービスにも想定した消費者はいると思います。

逆にそれが全く無ければそのプロジェクトは進みません。ただ新しい市場を作る事が出来るので先行者利益や高い利益率の確保が容易になります。

ただそのリスクは計り知れないものがあり失敗の方が圧倒的に多いハイリスクハイリターンの場合が多いです。

ん?GAFAのFは?と思われたかも知れませんがFacebookのサービスは元々学生が学生ノリで作ったサービスがまさかここまでの大きな企業になりビジネス的に大きくなったという稀な事例です。

最初から企業や事業家がビジネスをする為に生み出した訳ではなくこんなのあったら便利で面白いよねって自分達の為に作ったものが時代の流れに乗って育ったという感じで考えてます。

では「マーケットイン」はまさに文字通り今ある市場の中に入って順応した商品サービスを作るという事です。

実際日本人にはこちらの方が合っていたと思っています。既存の市場により良いものを作ってその需要を取り込んでいくと言う事です。

日本は基本的にこれで経済的に大きく成長した国です。自動車や家電がその歴史に当てはまります。

海外から入ってきた製品を日本の職人気質なこだわりや精密さ勤勉さで商品力を強化して海外に安く展開しその市場を大きくするというスキームです。

日本はコレが出来なくなった事で失われた30年とか言われる様になりました。

今後内需の拡大が見込めない事もありますがITが牽引する世界経済になってしまった為により安価によりスピーディーに世の中が動いていくので世界経済に付いていく事が難しい状態が続いています。

リアルの現実空間ではまだ少しだけ先行者利益がありますがITなどの仮想空間では完全に後進国になってしまっているのでこれからは海外向けにプロダクトアウト出来る人材が多く輩出されれば良いなと個人的には思っています。

今の子供達に期待ですね。ビジネスリテラシーが育つ環境が強くなれば良いなと願わずにはいられません。

この「プロダクトアウト」と「マーケットイン」は良い商品サービスを作り出す上でその割合は違えど両方共に必要なものです。

GAFAやSONYも最初から完全なる新しい市場を生み出したわけではありません。

音楽を聴くという市場は古くからありましたしiPhoneも元々携帯電話という範疇の中から生まれました。AmazonもECを生み出したわけではありません。

プロダクトアウトの様でしっかりとマーケットインもしているのです。究極のマーケットインでプロダクトアウトを成し遂げたのかも知れません。

実は市場経済が成熟すればするほど新しい市場ではなく経済活動の組み替えだと思っています。

そしてこのブレイクスルーは必ず誰かの決断が必要になります。リスクを伴う決断がスピーディーに行えない日本企業は中々スタートラインに立つのが難しくなっています。

IT分野の成熟で生産性が上がれば上がるほどその決断のスピードは早まって来ます。

誰かが経済活動の仕組みを変えて経済の流れを変えてそれにより市場が大きくなるのではないかと思います。

そうではなく0から市場が発生するのは文明規模の革新が起こる時です。産業革命しかりインターネットの黎明期もそれに当たります。

歴史的に見ればちょうど今もITに関してはまだまだ黎明期の中です。

産業革命でいうところの鉄道や船舶のネットワークがどんどん広がっているタイミングですね。

ここで戦うのは日本人は苦手なのでちょっとだけ大人しくしておくのが良いかも知れません。

黎明期から成熟期に移行する段階が日本の出番かも知れないですね。

さてコレがコインランドリーにどう繋がるのか?と思うと思いますがこの「プロダクトアウト」と「マーケットイン」からコインランドリーを見てみると今のコインランドリーのポジションやすべき事や進むべき方向が見えて来ます。

次回はそんなお話が出来ればと思います。結構日本にネガティブに聞こえる様な事を書き連ねましたが流れ的に20年30年後の日本は出番が回って来ると思ってます。

そこまでどう耐えしのんで余力を確保しておくかかなぁと♪

作成者:志水

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