コインランドリーが増え続ける理由
2021年コインランドリーは全国約25000店舗を超えました。今日もどこかで新しいコインランドリーのお店が開店しています。
ここまで急成長を遂げるほどに需要が増えているのか?と考えると出店スピードの方がその需要やニーズよりも成長が早いと思います。
ではなぜコインランドリーがここまでふえているのか?それは「中小企業経営強化税制」により【節税商品】としての意味合いが強いからです。
簡単に言うとコインランドリーの償却が一括で出来てしまうのでその場で損金を作るのにとてもハードルが低いからです。
マスコミや表面的な情報を見ていると中々この仕組みは出てきません。
継続的に大きな収入のある個人や単発的に大きな収益の上がった法人などがコインランドリーの出店を多くするのが実態です。
そして薄利でも時間をかけて回収出来ればというビジネススキームです。ですがここまでコインランドリーが増えると個店の収益性が悪化してきました。
手前の節税を取りに行きそのあとの収益性が低くなってきています。
業界としての問題なのですがメーカーも販売店も「機器を販売する」「お店を作る」ことが目的になってしまっているという事です。
もともとコインランドリーは「認知度が重要で認知度が上がるのを待っていれば自然と売り上げも上がってくる」という業界でした。
ここまでコインランドリーが増えてくるともうそのステージでは戦えません。そう新しいステージに入っているのです。
投資商品・節税商品ではなくいよいよ「商売」として成熟するタイミングです。
戦えるコインランドリーをつくり運営していかなければならないという事です。
それは有人対応が出来るコインランドリーなのでしょうか?カフェが併設のコインランドリーなのでしょうか?
そもそもコインランドリーの最大のストロングポイントは「人件費がかからない」ところです。
最大のストロングポイントを安易な「聞こえの良さ」で失ってしまうのはリスクを抱える事になります。
成功事例を深掘りする事でその傾向は見えてきます。
これから開業を考えている方は必ず複数の販売店や本部を比較しその中に含まれている「営業トーク」を見極める力が必要だと思います。
ここまでネガティブな事ばかり書いているようですがコインランドリーはまだまだ成長する業界だと思います。
ここにきてようやく市場・ニーズの拡大を本気で考えているプレーヤーも出てきました。
そして逆にここまで増えると自然と需要・ニーズも増えてきています。
より身近なお店となってきているという事です。しっかりと正しい方向性を見つけ出し「開店ではなく継続」を目的としたお店づくりが重要です。
と考えると他の業界では当たり前の考え方がコインランドリー業界はまだまだこれからという事です。
そこにこの業界がまだまだ成長するキーポイントが隠されていると思います。
当たり前ですが節税も出来て商売として成立しているお店はまだまだ作れます。
お客様のニーズや生活の変化に対応できるかどうか?そんな販売店と出会えるかどうか?その入口で大きく変わります。
お店をお使いして頂く消費者を「お客様」とちゃんと言えているか?「利用者さん」などと呼んでいたら考え方を深掘りした方が良いかもしれませんね。
商売としてコインランドリーを経営しているオーナーさんでお客様を軽視する方はいらっしゃいません。
先ずは入口を慎重に選択しましょう。洗濯だけに(笑)
作成者:志水